天台座主(てんだいざす)

天台座主(てんだいざす)は、日本の天台宗の総本山である比叡山延暦寺の貫主(住職)

天台宗の諸末寺を総監する役職

宗祖伝教大師最澄からの法脈を相承し、天台宗徒および檀信徒の敬仰する天台宗の信仰の象徴的存在

別称:山の座主

【天台座主の歴史・経緯】

【天台座主】

 天台座主は、天台教学の両輪である止観業(しかんごう)・遮那業(しゃなごう)の両業に達した者が、
朝廷から勅旨によって任命されてきた

 比叡山延暦寺の住職であるが、
 比叡山に居住することは少なく、重要な修法、儀式の時のみ入山する座主が多かった

 平安時代中期以降には、天台三門跡(妙法院青蓮院三千院)から法親王が天台座主となることが多くなる

 1人で複数回任命されることも多く、慈円・尊円法親王などは4度、天台座主となっている


 <探題職(たんだいしょく)>
 座主が万が一の場合は、探題職の補任の順位の首席の者が、座主に任命されることになっている

 探題職には、望擬講・擬講・已講という定められた経歴法階を歴任して、探題に補任される

 望擬講(ぼうぎこう)には、毎年、坂本の東南寺で行われている戸津説法の説法師を勤めることでなる
 説法師は、山家会と天台会において問者と講師を勤め、長講会の五役(講師・問者・散華師・唄師・執事)を勤めた者の中から選ばれる

 擬講(ぎこう)は、望擬講の中から選ばれ、已講の代理として法華大会中日に広学竪義の問者を一昼夜だけ勤める

 已講(いこう)には、4年後の別請竪義で講師を勤めることでなり、
 次の法華大会において広学竪義の問者を勤めることで探題となる

【歴代天台座主】

 宗祖 伝教大師最澄

 初世 義真(修禪大師)
 第2世 円澄(寂光大師)
 第3世 円仁慈覚大師
 第4世 安慧
 第5世 円珍(智證大師)
 第6世 惟首
 第7世 猷憲
 第8世 康済
 第9世 長意
 第10世 増命
 第11世 良勇
 第12世 玄鑑
 第13世 尊意
 第14世 義海
 第15世 延昌(慈念僧正)
 第16世 鎮朝
 第17世 喜慶
 第18世 良源慈恵大師・元三大師)
 第19世 尋禅(慈忍和尚)(右大臣 藤原師輔の子、実母 雅子内親王)
 第20世 余慶(観音院僧正)
 第21世 陽生
 第22世 暹賀
 第23世 覚慶(平善理の子)
 第24世 慶円(藤原尹文の子)
 第25世 明救(有明親王の王子)
 第26世 院源
 第27世 慶命(藤原孝友の子)
 第28世 教円(藤原孝忠の子)
 第29世  明尊(小野奉時の子)
 第30世 源心
 第31世 源泉
 第32世 明快(藤原俊宗の子)
 第33世  勝範
 第34世 覚円(関白太政大臣 藤原頼通の子)
 第35世 覚尋(左馬頭 藤原忠経の子)
 第36世 良真(源通輔の子)
 第37世 仁覚(右大臣 源師房の子)
 第38世 慶朝(高階成章の子)
 第39世 増誉(権大納言 藤原経輔の子)
 第40世 仁源(摂政関白太政大臣 藤原師実の子)
 第41世 賢暹(源信頼の子)
 第42世 仁豪(内大臣 藤原能長の子)
 第43世 寛慶(右大臣 藤原俊家の子)
 第44世 行尊(参議 源基平の子)
 第45世 仁実(権大納言 藤原公実の子)
 第46世 忠尋(源忠季の子)
 第47世 覚猷(鳥獣人物戯画の鳥羽僧正)(権大納言 源隆国の子)
 第48世 行玄(摂政関白太政大臣 藤原師実の子)
 第49世 最雲法親王(堀河天皇の皇子)
 第50世 覚忠(摂政関白太政 藤原忠通の子)
 第51世 重愉(藤原重隆の子)
 第52世 快修(権中納言 藤原俊忠の子)
 第53世 俊円(左大臣 源俊房の子)
 第54世 快修
 第55世 明雲(第55・57世)(権大納言 源顕通の子)(平清盛の戒師)(木曾義仲と戦って戦死)
 第56世 覚快法親王(鳥羽天皇の第7皇子)
 第57世 明雲
 第58世 俊堯(源顕仲の子)(木曾義仲に擁立される)
 第59世 全玄(少納言 藤原実明の子)
 第60世 公顕(白川伯王家顕康の王子)
 第61世 顕真(右衛門権佐 藤原顕能の子)
 第62世 慈円(第62・65・69・71世)(摂政関白太政大臣 藤原忠通の子)(「愚管抄」の著者)(黒衣の摂政 九条兼実の弟)
 第63世 承仁法親王(後白河天皇の皇子)
 第64世 弁雅(権大納言 源顕雅の子)
 第65世 慈円
 第66世 実全(右大臣 徳大寺公能の子)
 第67世 真性(以仁王の王子)
 第68世 承円(第68・72世)(別称:良観・良顕)(摂政関白太政大臣 松殿基房の子)
 第69世 慈円
 第70世 公円(左大臣 三条実房の子)
 第71世 慈円
 第72世 承円
 第73世 円基(摂政関白 近衛基通の子)
 第74世 尊性法親王(第74・76世)(後高倉院守貞親王の第1皇子)
 第75世 良快(摂政関白太政大臣 九条兼実の子)
 第76世 尊性法親王
 第77世 慈源(第77・79世)(摂政関白 九条道家の子)
 第78世 慈賢(源有頼の子)
 第79世 慈源
 第80世 道覚法親王(後鳥羽天皇の皇子)  第81世 尊覚法親王(順徳天皇の皇子)
 第82世 尊助法親王(第82・85・91・95世)(土御門天皇の皇子)
 第83世 再仁法親王(別称:最仁)(土御門天皇の皇子)
 第84世 澄覚法親王(第84・87世)(雅成親王の王子)
 第85世 尊助法親王
 第86世 慈禅(摂政関白太政大臣 近衛家実の子)
 第87世 澄覚法親王
 第88世 道玄(第88・102世)(関白左大臣 二条良実の子)
 第89世 公豪(左大臣 三条実房の子)
 第90世 再源(別称:最源)(太政大臣 九条良平の子)
 第91世 尊助法親王
 第92世 再助法親王(別称:最助)(後嵯峨天皇の皇子)
 第93世 慈実(摂政関白 九条道家の子)
 第94世 慈助法親王(第94・96世)(後嵯峨天皇の皇子)
 第95世 尊助法親王
 第96世 慈助法親王
 第97世 源恵(鎌倉幕府第4代将軍 九条頼経の子)
 第98世 慈基(摂政関白太政大臣 鷹司兼平の子)
 第99世 尊教(太政大臣 西園寺公相の子)
 第100世 良助法親王(亀山天皇第4皇子)
 第101世 道潤(関白 二条良実の子)
 第102世 道玄
 第103世 覚雲法親王(第103・107世)(亀山天皇第7皇子)
 第104世 公什(一条実有の子)
 第105世 慈道法親王(第105・111・115世)(亀山天皇第11皇子)
 第106世 仁澄法親王(鎌倉幕府第7代将軍 惟康親王の王子)
 第107世 覚雲法親王
 第108世 慈勝(関白 近衛家基の子)
 第109世 親源(北畠雅家の子)
 第110世 澄助(太政大臣 一条実家の子)
 第111世 慈道法親王
 第112世 性守(西園寺実兼の子)
 第113世 承覚法親王(後宇多天皇第4皇子)
 第114世 承鎮法親王(忠房親王の王子)
 第115世 慈道法親王
 第116世 尊雲法親王(第116・118世)(後醍醐天皇の皇子)(還俗して大塔宮護良親王と称する)
 第117世 桓守(太政大臣 洞院公守の子)
 第118世 尊雲法親王
 第119世 慈厳(第119・132世)(左大臣 洞院実泰の子)
 第120世 尊澄法親王(第120・123世)(後醍醐天皇の皇子)(還俗して宗良親王と称する)
 第121世 尊円法親王(第121・126・131・133世)(伏見天皇第6皇子)(能書家で青蓮院流を創始)
 第122世 尊胤法親王(第122・124世)(後伏見天皇第1皇子)
 第123世 尊澄法親王
 第124世 尊胤法親王
 第125世 性慧(別称:聖恵)(惟康親王の子)
 第126世 尊円法親王
 第127世 祐助法親王(後二条天皇第3皇子)
 第128世 承胤法親王(第128・136・139世)(後伏見天皇第6皇子)
 第129世 亮性法親王(後伏見天皇第8皇子)
 第130世 尊胤法親王
 第131世 尊円法親王
 第132世 慈厳
 第133世 尊円法親王
 第134世 尊道法親王(第134・138・145世)(後伏見天皇第10皇子)
 第135世 桓豪(第135・137世)(権中納言 一条内家の子)
 第136世 承胤法親王
 第137世 桓豪
 第138世 尊道法親王
 第139世 承胤法親王
 第140世 慈済(関白 一条経通の子)
 第141世 道円法親王(後光厳天皇第8皇子)
 第142世 堯仁法親王(第142・149世)(後光厳天皇第6皇子)
 第143世 明承法親王(後光厳天皇第10皇子)
 第144世 慈弁(関白 近衛道嗣の子)
 第145世 尊道法親王
 第146世 道豪(後に道順)(関白左大臣 二条師良の子)
 第147世 桓教(第147・150世)(関白左大臣 二条師良の子)
 第148世 良順(関白 二条師基の子)
 第149世 堯仁法親王
 第150世 桓教
 第151世 実円(内大臣 三条公忠の子)
 第152世 相厳(太政大臣 久我通相の子)
 第153世 義円(還俗して室町幕府第6代将軍足利足利義教となる)
 第154世 持辨(権大納言 足利満詮の子)
 第155世 義承(第155・157世)(梶井義承)(室町幕府第3代将軍 足利義満の子、足利義教の弟)
 第156世 良什(関白左大臣 一条経嗣の子)
 第157世 義承
 第158世 公承(太政大臣 三条実冬の子)
 第159世 教覚(権大納言 徳大寺実盛の子)
 第160世 尊応(摂政関白太政大臣 二条持基の子)
 第161世 堯胤法親王(伏見宮貞常親王の王子)
 第162世 覚胤法親王(伏見宮貞常親王の王子)
 第163世 尊鎮法親王(後柏原天皇第5皇子)
 第164世 堯尊法親王(伏見宮貞敦親王の王子)
 第165世 応胤法親王(伏見宮貞敦親王の第5王子)
 第166世 覚恕法親王(後奈良天皇第3皇子)(織田信長による比叡山焼討ちにより甲斐へと追われ武田信玄の保護を受けた)
 第167世 尊朝法親王(伏見宮邦輔親王の第6王子)(書流尊朝流を創立)
 第168世 常胤法親王(伏見宮邦輔親王の第5王子)
 第169世 最胤法親王(伏見宮邦輔親王の第8王子)
 第170世 良恕法親王(誠仁親王の第3王子)
 第171世 堯然法親王(第171・174・178世)(後陽成天皇第6皇子)
 第172世 慈胤法親王(第172・176・180世)(後陽成天皇第2皇子)
 第173世 尊純法親王(第173世・177世)(第165世応胤法親王の王子)
 第174世 堯然法親王
 第175世 良尚法親王(八条宮智仁親王の王子)
 第176世 慈胤法親王
 第177世 尊純法親王
 第178世 堯然法親王
 第179世 尊敬法親王(後に守澄法親王に改名)(後水尾天皇第3皇子)
 第180世 慈胤法親王
 第181世 堯恕法親王(第181・184・187世)(後水尾天皇第10皇子)
 第182世 尊証法親王(第182・185世)(後水尾天皇第15皇子)
 第183世 盛胤法親王(第183・186世)(後水尾天皇第18皇子)
 第184世 堯恕法親王
 第185世 尊証法親王
 第186世 盛胤法親王
 第187世 堯恕法親王
 第188世 公弁法親王(第188・190世)(後西天皇第6皇子)
 第189世 堯延法親王(第189・191・193世)(霊元天皇第5皇子)
 第190世 公弁法親王
 第191世 堯延法親王
 第192世 良応法親王(後西天皇第11皇子)
 第193世 堯延法親王
 第194世 道仁法親王(第194・197・200世)(伏見宮貞致親王の皇子)
 第195世 尊祐法親王(第195・198・201・204世)(伏見宮邦永親王の王子)
 第196世 公寛法親王(第196・199世)(東山天皇第3皇子)
 第197世 道仁法親王
 第198世 尊祐法親王
 第199世 公寛法親王
 第200世 道仁法親王
 第201世 尊祐法親王
 第202世 堯恭法親王(第202・205・207・209世)(霊元天皇第18皇子)
 第203世 公遵法親王(第203・206世)(中御門天皇第2皇子)
 第204世 尊祐法親王
 第205世 堯恭法親王
 第206世 公遵法親王
 第207世 堯恭法親王
 第208世 公啓法親王(閑院宮直仁親王第2王子)
 第209世 堯恭法親王
 第210世 尊真法親王(第210・212・215・217世)(伏見宮貞建親王第5王子)
 第211世 常仁法親王(有栖川宮職仁親王第6王子)
 第212世 尊真法親王
 第213世 公延法親王(閑院宮典仁親王第4王子)
 第214世 真仁法親王(閑院宮典仁親王第5王子)
 第215世 尊真法親王
 第216世 公澄法親王(伏見宮邦頼親王の王子)
 第217世 尊真法親王
 第218世 承真法親王(第218・220・222・224世)(有栖川宮織仁親王第3王子)
 第219世 公猷法親王(第219・221・226世)(後に舜仁法親王に改名)(有栖川宮織仁親王第4王子)
 第220世 承真法親王
 第221世 公猷法親王
 第222世 承真法親王
 第223世 尊実法親王(伏見宮貞敬親王の王子)
 第224世 承真法親王
 第225世 教仁法親王(第225・227世)(閑院宮孝仁親王第3王子)
 第226世 舜仁法親王
 第227世 教仁法親王
 第228世 尊融入道親王(還俗して中川宮(久邇宮)朝彦親王)
 第229世 昌仁入道親王(第229・231世)(還俗して梶井宮(梨本宮)守脩親王)
 第230世 慈性入道親王(有栖川宮韶仁親王の王子)
 第231世 昌仁入道親王
 第232世 久住豪海
 第233世 赤松光映
 第234世 大椙覚宝
 第235世 三浦実源
 第236世 村田寂順
 第237世 石室孝暢
 第238世 中山玄航
 第239世 坊城皎然
 第240世 梅谷孝成
 第241世 三津玄深
 第242世 吉田源応(第242・245世)
 第243世 山岡観澄
 第244世 不二門智光
 第245世 吉田源応
 第246世 中村勝契
 第247世 梅谷孝永
 第248世 久田全b
 第249世 渋谷慈鎧
 第250世 中山玄秀
 第251世 即真周湛
 第252世 菅原栄海
 第253世 山田恵諦
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 第256世 半田孝淳
 第257世 森川宏映(現職)

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