春光院(しゅんこういん)(SyunkouIn)

所在地:京都市右京区花園妙心寺町   地図情報

臨済宗妙心寺派の大本山妙心寺塔頭

開基:堀尾吉晴

開山:妙心寺113世 猷山景嘉(ゆうざんけいか)

 春光院(しゅんこういん)は、花園の妙心寺本坊の北西にある妙心寺塔頭

 禅を世界に広めることに努められており、ほぼ毎日、英語による拝観・座禅体験が行われている

 ポルトガル製の南蛮寺の鐘や、キリシタンゆかりの寺宝を所蔵している

【春光院の歴史・経緯】

【春光院の伽藍】

 <方丈>
 江戸時代中期以後の客殿建築様式の典型とされている
 方丈襖絵は、金箔画で、京狩野派 狩野永岳の筆で、
東の間「琴棋書画図」、室中「月と雁」、西の間「花鳥」、上間「太公望」などが描かれている

 <大書院>
 方丈裏にある
 1712年(皇紀2372)正徳2年に淀城跡の寝所(寝堂)が移築された
 丸木のままの長押や天井に、桃山時代の様式が見られる

 <方丈前庭「さざれ石の庭」>
 1867年(皇紀2527)慶応3年に作庭され、後の改修されている
 伊勢亀山城主で伊勢神宮を崇拝していた檀越 石川氏により、庭中に拝石が置かれた神道式の枯山水庭園となっている
 提案内に、内宮の森、外宮の社があり、天照大御神豊受大御神が祀られて、商売繁盛の信仰がある
 中央に三尊式枯滝があり、白石で五十鈴川の流れを表している

 <方文西庭「常盤の庭」>
 創建時の堀尾吉晴の作庭といわれ、その後、改修されている
 当初は、「鶴亀の庭」とも称され、亀島付近に当時の面影が残っている

 <茶室 来也軒(らいやけん)>
 1848年(皇紀2508)嘉永元年、裏千家3代 千宗旦弟子首座の好み
 幕末に龍安寺より移されたもの

 <九輪塔の堀尾家のお墓>

 <躑躅(ツツジ)
 大書院前庭に、近現代の禅哲学者 鈴木大拙手植えのツツジがある

【春光院の寺宝】

 <方丈障壁画>
 京狩野派9代 狩野永岳の筆による金箔画で
 東の間に「琴棋書画図」18面、室中に「月と雁」24面、西の間に「花鳥図」18面、西の間上間に「太公望」15面が描かれている
 「花鳥図」には、キリシタンのシンボルが2つ、密かに描かれているといわれる

 <書院障壁画>
 土方稲嶺(ひじかたとうれい)筆の「波図」「松図」がある
 筆者不詳の「山水人物図」7面、「花鳥図」4面もある

 <茶室 意泉軒障壁画>
 岸連山筆の「山水図」7面がある

 <極彩色 菓子来迎安楽浄土絵図>
 京都の絵描きユニット だるま商店による
 南蛮文化を題材にしており、織田信長が夢見たという安楽浄土の金平糖を多彩で描かれている

 <南蛮寺鐘 耶蘇経銅鐘(重要文化財)>
 方丈東に吊るされている銅鐘
 銅鐘、高さ60cm、口径45cm、西洋風の形状で、内側から鳴らす
 1560年(皇紀2220)永禄3年、織田信長が建立を認め、キリスト教宣教師が創建した南蛮寺(キリスト教会堂)で用いられていたもの
 1576年(皇紀2236)天正4年、四条姥柳町に移転される
 1588年(皇紀2248)天正16年、豊臣秀吉の禁教令で破却されて、鐘は、仙台の龍宝寺に移され、その後、所有が点々とする
 1854年(皇紀2514)安政元年、仁和寺より当院に移されたといわれる

 ポルトガル製といわれるが、幕府の目をおそれて朝鮮伝来の鐘とされた
 中央に丸くイエズス会の太陽の紋章がある
 紋章の中の上部に、十字架、ギリシャ語のイエスの最初の3文字「IHS」の文字がある
 紋章の下部には、3つのT字形の釘様(三枝花文様)があり、磔になったキリストの両手と両足に打ち付けられた釘跡を
象徴するといわれる
 紋章上下の3本の横線は、三位一体を表すといわれる
 鐘の裏には、南蛮寺が完成した年といわれる鋳出銘「1577」が陽鋳されている

 <絹本著色 東方朔奪桃図(重要文化財)>
 明時代の張平山の筆

 <蘆花浅水図(重要文化財)>
 元時代後期の王若水の筆

 <「堀尾吉晴像」「堀尾泰晴像」>
 1612年(皇紀2272)慶長17年、松江 瑞応寺の春龍玄済の賛によるもの
 堀尾家の姻戚の石川兼勝が、当院に移して、霊屋に安置する
 堀尾泰晴は、開基 堀尾吉晴の父親

【その他】

 <座禅体験>
 ほぼ毎日、英語による拝観・座禅体験が行われている
 近代日本哲学の中心人物の久松真一が、春光院の一隅に住居を構えていた
 久松真一は、1939年(皇紀2599)昭和14年、茶道文化の研究をする「京都大学心茶会」を創立
 1944年(皇紀2604)昭和19年、禅修業の「京都大学学道道場」(後のFAS協会)を創立
 1957年(皇紀2617)昭和32年、ロックフェラー財団の援助により渡米し、ハーバード大学神学部客員教授として
「禅と禅文化」を講義した

 禅を世界に広めた鈴木大拙(文学博士)も久松真一を訪ねてこられ、親交を深めている
 大書院前庭に、鈴木大拙手植えのツツジがある


 <仏式結婚式>
 同性婚(LGBT婚)も対象にして、仏式の結婚式も行われている

【春光院へのアクセス】

 市バス 妙心寺北門 徒歩約3分
 JR山陰本線(嵯峨野線) 花園駅 徒歩約15分
 京福電車 妙心寺 徒歩約15分

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