蟹満寺(かにまんじ)(KanimannJi)

所在地:木津川市山城町綺田   地図情報

真言宗智山派 智積院の末寺

山号:普門山

本尊:釈迦如来(かつては観世音菩薩)

開基:秦和賀(秦河勝の弟)

中興の祖:亮範(智積院十五代)

 蟹満寺(かにまんじ)は、木津川市山城町にある「今昔物語集」の「蟹の恩返し」の縁起の寺院

 名前は、「蟹幡郷(かむはたきょう)」といわれる古代の地名に由来するともいわれる

 かつては、広大な寺域があったといわれるが、現在は本堂、観音堂などを残すのみとなっている

【蟹満寺の歴史・経緯】


【蟹満寺の伽藍】

 発掘調査によると、北の天神川を越え、方二町(200m四方)の大寺院で、白鳳時代では最大級であり、
秦氏の権勢が現れているといわれる

 <本堂>
 本尊 釈迦如来(国宝)が安置されている
 2010年(皇紀2670)平成22年に再建される

 <観音堂>
 かつての本尊 観世音菩薩が安置されている
 観音堂の横には、蟹と大蛇の額が掲げられている

 <庫裏>

 <南無大師遍照金剛>
 弘法大師 空海がお遍路をする像

 <金堂跡>
 発掘調査により、創建時の金堂、東西棟の瓦積基壇建物跡が、現在の本堂・庫裏付近に発掘された
 南北17.8m、東西28.5mあり、梁行4間、桁行7間あったとされる
 瓦は川原式、高麗寺創建瓦と同笵

 <七重石塔>
 鎌倉時代のもの

 <十重石塔>
 <蟹供養塔>
 <水子供養塔>
 <納骨塔>



【蟹満寺の寺宝】

 <銅造 釈迦如来坐像(国宝)>
 本尊で、本堂中央に祀られている
 由緒、伝来は不明
 八尺八寸(約2.4m)、重量二千貫(約2トン)
 結跏趺坐しており、頭部は身体に比較して大きく、四角い顔をしている
 2005年(皇紀2665)平成17年の調査では、白鳳時代頃のものであることが判明した
 台座内に、創建当時の瓦積基壇の版築層上の土があり、焼失以後の土砂の流入はないとされ、
台座と釈迦如来坐像は、創建当初から一度も動かされていないといわれ、ほぼ原型のまま残されている

 <木造金漆 聖観音菩薩坐像>
 平安時代の作
 旧本尊
 左手に蓮蕾を持ち、右手は説法印を結んでいる

 <「蟹満寺縁起図」>

【蟹満寺の祭事】

 <修正会・御護摩修行> 1月1日〜3日
 <節分星祭> 2月3日
 <釈迦如来涅槃会> 3月15日
 <春彼岸会> 3月彼岸

 <蟹供養放生会>
 4月18日
 蟹を扱う料理店や旅館関係者が参列し、泉にサワガニが放流される

 <釈迦如来降誕会・脚気腰足痛の封じ祈祷大会> 5月8日
 <納骨塔終日廻向> 8月7日
 <お盆棚経> 8月13日〜15日
 <地蔵盆> 8月24日
 <秋彼岸会> 9月彼岸
 <派祖興教大師陀羅尼会> 12月12日

【その他】

 <故事「蟹満寺縁起」
 「今昔物語集」巻十六第十六話など

 昔、このあたりに善良で慈悲深い夫婦と一人の娘が住んでいたという
 娘は、幼い頃から特に慈み深く、いつも観音経の普門品を読誦して観音さんを信仰していた
 ある日、村人が、多くさんの蟹を捕えて食べようとしているのをみて、その蟹を買って草むらへ逃がしてあげた

 父親が、畑仕事をしていると、蛙を呑み込もうとしている蛇を見つける
 蛙を助けようとした父親は思わず「蛙を放してやったら娘を嫁にくれてやろう」と言ってしまう
 すると、蛇は、蛙を放して姿を消した

 その夜、五位の衣冠を着た青年が家を訪れてきて、昼間の約束を迫ってきた
 父親は、困り果てて、嫁入仕度を理由にして、三日後に再び来るようにと青年を帰した

 三日後、家族は、雨戸を堅く閉ざして恐ろしさで閉じこもっていた
 青年は、怒り、本性を現して蛇の姿となって荒れ狂った
 娘が、ひたすら観音経の普門品をとなえていると、温顔に輝く観音さまが現われて、「決して恐れることはない、
汝らの娘は慈悲の心深く常に善良な行いをされ、また我を信じて疑わず、我を念ずる観音力は、この危難を排するだろう」と
告げて姿を消した
 すると、雨戸を叩く音が消え外も静かになった

 夜が明けて、外に出てみると、ハサミで切り刻まれた大蛇と、無数の蟹の死骸が残されてた
 家族は、観音さんの守護を感謝して、娘の身代りとなった、多くの蟹と蛇の霊を弔うため、御堂を建てて観音さんを祀り、
「蟹満寺」と名付け、観音経の普門品をとなえていたことから「普門山」と号したといわれる

【蟹満寺へのアクセス】

 JR奈良線 棚倉駅 あるいは 玉水駅 徒歩約15分


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