大黒天(だいこくてん)(DaikokuTen)


名前:大黒天(だいこくてん)

仏教における天部の一つ

七福神の一つ

出身:ヒンドゥ教:シヴァ神の化身であるマハーカーラ(摩訶迦羅)

神仏習合:大国主神

容姿:平服に頭巾、打出小槌を持ち、大きな袋を背負い俵を踏んでいる

ご利益:金運・資産・台所守護・子孫繁栄

 大黒天(だいこくてん)は、仏教の護法神である天部の一つであり、七福神の一つ

 ヒンドゥー教では、シヴァ神の化身であるマハーカーラ(摩訶迦羅)とされる

 日本では、神道大国主神と神仏習合して大黒天が作られてきた

 一般には、米俵に乗り、頭巾をかぶり福袋と打出の小槌を持った微笑の長者の姿をしている
 福袋には、七宝が入っているといわれる

【大黒天の歴史・経緯】


【大黒天】

 <ヒンドゥー教>
 インドでは、全てのものを破壊し、また救う、シヴァ神(大自在天)の化身であるマハーカーラ(摩訶迦羅)とされる
 「マハー」は大、「カーラ」は黒色を意味する
 青黒い身体を持つ破壊の神・戦闘の神、生産の神とされる
 象皮を被り、髪の毛を逆立て、一面二臂か三面六臂の恐ろしい忿怒形(ふんぬぎょう)で「降魔大黒天」と称される

 <仏教
 梵語で「マカカラ」と称され、大きな黒いものの意味がある
 荼吉尼天を降伏する盧舎那仏(大日如来)の化身となる
 仏教を守護する天部に属する神
 福徳円満自在菩薩の化身とされ食と福徳を授ける

 一面ニ臂・一面四臂・一面六臂・三面ニ臂・三面四臂・三面六臂などがある

 胎蔵界曼荼羅での大黒天は「摩訶迦羅天」と称され、シヴァとその聖なる白牛ナンディンを降伏させている憤怒相で描かれている

 日本では、毘沙門天弁財天と合体した三面大黒天も生まれる

 <神道
 大国主神と神仏習合して、七福神の一つとなる

 平服を着て、頭巾を被り、右手に打出小槌を持ち、左肩に大きな袋を背負う姿で、ニコニコ顔の福相をしている
 米俵を踏んでいる

 大黒頭巾は男根を象徴しているといわれる

【大黒天ゆかりの主な神社・寺院】

 <延暦寺
 出世大黒天堂に祀られている本尊は、正面が大黒天・左に毘沙門天・右に弁財天の3つの顔を持つ三面大黒天
 豊臣秀吉が開運と福徳を祈願したといわれ「出世大黒天」ともいわれている

 <松ヶ崎大黒天
 久遠実成本師釈迦牟尼仏・大黒天
 仏教の守り神であり、法華経信者、仏教信仰者の守り神、七福神の一人
 伝教大師 最澄 一刀三礼の作
 松ヶ崎大黒天の火災のときも無事だったので、「火中出現の大黒天」と称されている
 60日に1回の甲子(きのえね)の日にご開帳される
 都七福神めぐり・京都七福神めぐり・京七福神めぐりの3コースで指定されている

 <東寺
 大黒天・毘沙門天弁財天の三体の天神が合体した三面大黒天
 三尊のご利益が一度に授かれるといわれる
 空海の作といわれる

 <清水寺
 本堂外陣の西側に出世大黒天が立っている
 黒い顔・体で、大きな黒頭巾と、左肩に宝物袋、右手に打出の小槌を持ち、米俵を踏む姿
 室町時代の作

 <方広寺
 大黒天堂に、桓武天皇の勅命により伝教大師 最澄延暦寺を建立するときに、比叡山登山中のお告げにより
彫刻された大黒天像がある
 さらに、その像を豊臣秀吉が気に入り、1/10のサイズで作らせ手元に置いたとされる小さい像もある

 <因幡薬師堂 平等寺
 胎蔵曼荼羅に描かれている忿怒形三面六臂大黒天が祀られている
 インドの神マカカーラの姿をしており、3つの目、口には牙がある顔を3つ持ち、腕は6本
 2本の手で象の皮を背中に広げ、次の2本で人間と牝羊を掴み、前の2本で剣を膝の上に横たえて持つ
 京の大黒さんご利益巡り(京都大黒天霊場会)の一つ

 <圓徳院
 大黒天、毘沙門天弁財天の三つの顔を持った三面大黒天尊天
 豊臣秀吉が念持仏としたといわれる出世守本尊

 <宝積寺
 京都六大黒天の一つ

 <三秀院
 東向大黒天堂に、天龍寺七福神の一つの大黒天が祀られている

 <雲龍院
 台所に、鎌倉時代の作の走る大黒天尊像が祀られている
 泉山七福神巡り5番の大黒天も祀られている

 <法輪寺
 大黒天堂に祀られている

 <西本願寺
 正面が大黒天、右は弁財天、左は毘沙門天の三つの顔を持つ三面大黒天像が祀られてる

 <今熊野観音寺
 本堂に、三面大黒天像が祀られている

 <瑞光寺
 三十番神社に、法華守護の三十番神と、大黒天の31体が祀られている

 <上善寺
 大師堂に、慈恵および最澄の作といわれる大黒天像が祀られている

 <金剛寺 八坂庚申堂
 本堂の秘仏の本尊 青面金剛の右手に、不動明王や大黒天、開基 浄蔵貴所などが祀られている

 <最勝院
 本堂に、福徳円満 大黒天と、払災殖福不動尊が祀られている

 <雨宝院
 庚申堂に、大黒天・釈迦如来・地蔵菩薩が祀られている

 <醍醐寺
 大講堂に、丈六の木造 阿弥陀如来坐像や、大日如来坐像や大黒天、地蔵菩薩が祀られている

 <立本寺
 刹堂(せつどう)に、本尊の十羅刹女と鬼子母神の左脇に、大黒天と宝吉祥天子(たからきっしょうてんじ)が祀られている

 <野宮神社
 野宮大黒天社に、大国主神倉稲御魂神が祀られている

 <北野天満宮
 三光門の東南に、大黒天の燈籠がある

【その他】

 <ご利益>
 福禄倍増の神さんとされる
 金運良好・資産増加・厨房守護(食べ物に恵まれる)・子孫繁栄のご利益がある

 <大黒舞>
 鎌倉時代
 大黒天の信仰の普及のために、大黒天に扮して舞われた祝福芸
 大黒頭巾をかぶり、手に打出小槌を持って、「一に俵を踏まえて、二ににっこり笑って、三に盃を頂いて、四に世の中良いように」
という、めでたい数え歌を歌いながら家々を周り、大黒天の福を分け与える

 <台所の神様>
 唐の僧 義浄が著した見聞禄「大唐南海寄帰内法伝」によると
 インドの寺院の台所の柱には、金の袋を持ち、約60〜90cmほどの大黒天が祀られていて、
いつでも油で拭かれて、黒くなっていると記されている
 その後、伝教大師 最澄によって、日本に伝えられ、比叡山や天台宗寺院では台所に大黒天が守護神として祀られるようになる
 さらに台所の神様として大黒天の信仰が広がり、台所の中心となる竃(かまど)を守ってくれる神様にもなっていく

 <えびす神
 大黒天が五穀豊穣の農業の神であり、えびす神が大漁追福の漁業の神とされることから
 七福神の仲間のえびす神と一組で信仰されることも多い
 神楽などでも、恵比寿舞と大黒舞が舞われる

 <鼠(ねずみ)>
 鼠が大黒天の使いとされる
 大国主神が、スサノオによって焼き殺されそうになった時に鼠が助けたという神話が由来となっている

 <大黒柱>
 家を建てるとき、土間と座敷の間に中心となる柱が立てられ、そこに大黒天が祀られたことで
「大黒柱」と称されるようになる
 大黒柱は、台所にも隣接しており、大黒天が台所の神さんということでも祀られた
 そこから、家族を支えて中心となる人のことを「大黒柱」と称されるようになる


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