すべての仏像は、大日如来の分身とされ、すべて大日如来に帰一し、
仏教の「教え(輪)」を説明するための手段として、3種類の姿(身)になって我々の前に出現しているといわれる
<自性輪身(じしょうりんしん)>
宇宙の真理そのものであり、それ自身が救い主で厳然として存在する如来の姿
<正法輪身(しょうぼうりんしん)>
真理を体現した理想的人間像を象徴した菩薩の姿
正攻法で慈悲により我々を救う如来の分身
<教令輪身(きょうりょうりんしん)>
素直に仏法に従わない者を無理矢理にでも導き救済する明王の姿
忿怒(ふんぬ)した形相で、強引に救いとる如来の変身した姿
<如来(にょらい)>
自性輪身の仏さま
宇宙の真理そのものを図絵化した曼荼羅(まんだら)の中心に位置する大日如来など
悟りを開き仏教の開祖 釈迦の像
<菩薩(ぼさつ)>
正法輪身の姿
悟りを開き仏になる前の釈迦の状態の仏
<明王(みょうおう)>
教令輪身の姿
無知や傲慢さから真実に目覚めない者を忿怒(ふんぬ)して強引に救いとる仏
愛染明王、不動明王、降三世夜叉明王、 軍荼利夜叉明王、大威徳夜叉明王
金剛夜叉明王、大元帥明王、孔雀明王、烏枢沙摩明王など
<天部(てんぶ)>
仏教本来の教えではなく、仏教が広まる中で、ヒンズー教の神々を仏教の外護者(げごしゃ)として取り入れられたもの
我々を威嚇して窮地から救い、内外の敵からガードする如来や菩薩の守護神
仏の世界を表す仏壇「須弥山(しゅみせん)」の外縁部に配置される
梵天、帝釈天、毘沙門天、弁財天(弁才天)、大黒天、吉祥天、韋駄天
摩利支天、歓喜天、金剛力士、鬼子母神(訶梨帝母)
四天王、八部衆、十二天、十二神将、二十八部衆
<垂迹部像(すいじゃくぶぞう)>
日本の神々を仏教の守護神として取り入れられたもの
仏の世界を表す仏壇「須弥山(しゅみせん)」の外縁部に配置される
<羅漢部像(らかんぶぞう)>
仏教の修行をした尊敬するに値する人たちの仏像