大正天皇御大典(たいしょうてんのうごたいてん)

即位の礼:1915年(皇紀2575)大正4年11月10日

大嘗祭:1915年(皇紀2575)大正4年11月14日・15日

場所:京都御所

 大正天皇御大典(たいしょうてんのうごたいてん)は、大正天皇の即位式と大嘗祭の2つの儀礼のこと

 即位式は京都御所 紫宸殿で、大嘗祭は京都御所 悠紀殿・主基殿で行われた

【大正天皇御大典の経緯】

【大正天皇御大典】

 <天皇の即位儀礼>
 3つの儀礼が行われる
 前天皇の崩御後、ただちに皇位継承者が即位する「践祚(せんそ)」
 天皇の即位を国の内外に宣言する最高の皇室儀礼とされる「即位式(そくいしき)」
 新天皇が、五穀豊穣を感謝し、その年の新穀を神と共食する一代一度の「大嘗祭(だいじょうさい)」

 1909年(皇紀2569)明治42年
 旧皇室典範に属する登極令の制定により、皇室儀式の内容が細かく規定され、
即位式と大嘗祭は、前天皇の1年間の喪が明けた年の秋冬の間に続けて行うことに定められる

 <大正天皇御大典>
 1915年(皇紀2575)大正4年11月10日より15日
 即位の礼が、京都御所の紫宸殿で行われる
 旧皇室典範・登極令制定後、初めての御大典
 この日は、勅令により、祝日として定められた
 総予算:853万8357円

 <即位式(そくいしき)>
 1915年(皇紀2575)大正4年11月10日

 紫宸殿の儀
 皇室の祖神である天照大神と歴代の天皇へ期日を奉告される
 伊勢神宮へは、勅使が遣わせられる

 天皇は「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」と称する天皇以外は着用できない束帯を着用された
 貞明皇后は、親王(澄宮崇仁親王)を懐妊中であったため欠席された

 天皇の玉座の「高御座(たかみくら)」が、江戸時代の様式により新調される
 高御座の隣に、皇后の「御帳台(みちょうだい)」が、高御座に準拠して考案されて新儀として設けられた
 造りは、三層黒塗り継檀の上に八角形の屋根を置き、鳳凰・鏡等の装飾がある
 高さ5.9m、幅6m、重さ8トン

 旗の類は、神話にちなむ刺繍を入れたものが新調される

 賢所大前の儀が新たに制定され、天皇が即位したことを自ら賢所に告げられる

 <大嘗祭(だいじょうさい)>
 1915年(皇紀2575)大正4年11月14日深夜から15日未明
 天皇が即位後初めて行う新嘗祭(にいなめさい)で、一代一度の大祭
 その年の新穀を天皇が、皇祖神 天照大御神および天神地祇に供え、自らも食べる
 ト定された斎国(いつきのくに)(悠紀の国(ゆきのくに)は愛知県、主基の国(すきのくに)は香川県)の斎田から抜かれた
稲穂から御飯(みい)、黒酒(くろき)・白酒(しろき)が作られる
 祭場となる大嘗宮(東の悠紀殿(ゆきでん)、西の主基殿(すきでん)の2殿)が造られる
 悠紀殿には、南枕に布団が敷かれ、布団の北隣に沓と沓を載せる台が置かれる

 14日深夜、天皇が廻立殿(かいりゅうでん)に渡御し、小忌御湯(おみのおゆ)で潔斎して斎服を着る
 悠紀殿に入り、神饌をお供えし、告文を奏上して、直会(なおらい)(天皇ももご神饌を一緒に食べる)が行われる
 一度、廻立殿に戻り、次いで、主基殿に入り、悠紀殿と同じ儀礼が行われる

【大正天皇御大典に伴う記念事業】

 京都では、明治時代後半からの京都市三大事業を完成させ、活気にあふれていた時期であり、
大正天皇御大典も盛大に行われ、それに伴う記念事業もいくつか行われた

 <京都博覧会
 1915年(皇紀2575)大正4年10月1日から12月19日の80日間、岡崎公園にて
 大正天皇御大典を記念して、「大典記念京都博覧会」が開催される
 京都の生産品展観と、文部省主催の美術展覧会が行われ、入場者は約86万人になった

 <京都府立植物園
 1924年(皇紀2584)大正13年元旦
 大正天皇御大典を記念して「大正天皇御大典記念京都植物園」として開園する
 日本で最初の公立植物園

 <京都駅>  1914年(皇紀2574)大正3年
 大正天皇即位大典を前に、日本一の規模を誇った、檜造・ルネサンス様式の二代目 京都駅が完成する
 <二条城>  大正天皇御大典の饗宴場が、二条城 二の丸御殿で行われる
 それに伴い、南門や二の丸御殿の附属建物が増築された

 <京都御苑>  建礼門前大通が、大正天皇即位大典を行うために、現在の規模に拡幅される

 <梨木神社
 大正天皇御大典に伴い、三条実美が合祀される


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