歌舞伎(かぶき)(Kabuki)

江戸時代初期に確立した日本独特の演劇で、伝統芸能の一つ

重要無形文化財
世界無形遺産

 歌舞伎(かぶき)は、江戸時代初期に確立した庶民に人気を得た演劇

 三味線を中心とした音楽と物語性がある芝居で、男性が女性に扮する女形俳優がおり、
ストップモーション風な見得や立ち回り・しゃべり方・化粧法・舞台装置などに独特の形式がある

 「歌舞伎」の語源は、慶長・元和年間(1596年〜1624年)の頃に流行した異様な振る舞いや装いをすることを
「傾く(かぶく)」と称していたことが由来といわれ、「歌い・舞い・伎(技芸、芸人)」を意味するといわれる


 当初は、歌舞伎踊りと歌舞伎劇に分けられ、
 歌舞伎踊りでは、流行の歌に合わせた踊りや、若衆歌舞伎ではアクロバットなどもしていた
 歌舞伎劇は、踊り主体の演目も行われ、舞踊的要素を持った演劇となった

【歌舞伎の歴史・経緯】


【歌舞伎の特徴】

 歌舞伎(かぶき)は、能楽狂言などとともに伝統的な舞台芸術

 三味線を中心とした音楽と、物語性がある芝居

 男性が女性に扮する女形俳優がいる

 ストップモーション風な見得や立ち回り・しゃべり方・化粧法・舞台装置などに独特の形式がある

 観客が屋号や誉め言葉など声をかけたりして、観客と役者が一体となって盛り上げていく芸能といわれる

 ワイヤーなどで身体を空中に吊り上げる宙乗りの演技や、
着重ねた衣装の糸を抜いて瞬間に衣装を替える引き抜き、一瞬で他人と入れ替わる早替わりなど
「けれん芸」の導入で人気が保たれてきている

【歌舞伎発祥の地】

 <北野天満宮
 1603年(皇紀2263)慶長8年
 出雲阿国(いずものおくに)が、社前で初めて「かぶき踊り」を披露し、「歌舞伎発祥の地」とも称される

 <鴨川の五条河原
 1603年(皇紀2263)慶長8年
 出雲阿国が、鴨川の五条河原で歌舞伎踊りを演じた

 <四条河原町
 元和年間(1615年〜1624年)
 京都・大坂・江戸の三都には、江戸幕府の許可を得て、常設の芝居小屋ができ、町人の娯楽として人気を得る
 京都には、四条河原町に7ヶ所の常設芝居小屋ができた
 現在は、南座だけが残っており、南座西側に「歌舞伎発祥の地」の石碑がある

 <江戸四座・江戸三座>
 森田座・中村座・村山座・山村座の4座
 1714年(皇紀2374)正徳4年
 絵島生島事件で山村座が取りつぶされる
 以降、明治時代まで江戸三座が世襲によって櫓権という興行権を継承して興業制度が固定した
 1964年(皇紀2624)昭和39年
 村山座の座元に市村宇左衛門が就任し、「市村座」と改称する

【上方歌舞伎ゆかりの俳優】

 <坂田藤十郎
 江戸歌舞伎の「荒事」と称する勇壮な芸に対して、「和事」と称される柔らか味のある芸を完成させる
 劇作家 近松門左衛門と組んで活躍する

 <中村鴈治郎
 和事の芸を極限にまで洗練させる

 <片岡仁左衛門
 戦後の上方歌舞伎を再建した「七人の会」を首謀

 <澤村藤十郎>
 昭和後期、自主公演「関西で歌舞伎を育てる会」を立ち上げる

 <中村勘三郎
 「関西で歌舞伎を育てる会」に参画

【歌舞伎のゆかりの地】

 <南座(みなみざ)
 京都で現存する唯一の歌舞伎劇場
 毎年、師走には顔見世興行(かおみせこうぎょう)が行われ、役者名を書いた「まねき」が掲げられる

 <北座
 明治時代中期まで残っていた、江戸幕府により許可された7つの歌舞伎芝居小屋の一つ

 <北野天満宮
 1603年(皇紀2263)慶長8年
 出雲阿国(いずものおくに)が、社前で初めて「かぶき踊り」を披露し、「歌舞伎発祥の地」とも称される

 <高桐院
 歌舞伎の創始者 出雲阿国のお墓がある

 <因幡薬師堂 平等寺
 江戸時代
 北側芝居、南側芝居に次いで歌舞伎興行も行われていた

 <常照寺
 吉野太夫のゆかりの寺で、豪商の夫 灰屋紹益とのロマンスが歌舞伎の演目にもなっている

 <妙満寺
 「娘道成寺」
 歌舞伎、能楽、長唄などで、「鐘に恨みは数々ござる」と紀州道成寺の霊話が取り入れられた題目
 「道城寺」を演じる芸能関係者は、妙満寺に参詣して、舞台の無事が祈願されている

 <志明院
 神降窟(しんこうくつ)
 水の伝説として有名な歌舞伎十八番「鳴神(なるかみ)」の鳴神上人が、龍神を閉じこめた所といわれる

 <清水寺
 近世の歌舞伎、浄瑠璃などに清水寺が登場している

 <南禅寺
 三門(重要文化財)
 歌舞伎「楼門五三桐」で石川五右衛門が「絶景かな絶景かな」のシーンに登場する門

 <鳥辺山
 鳥辺山心中
 旗本 菊池半九郎と祗園の遊女 お染が、東山麓の鳥辺山葬祭地で心中した事件を描いたもの

【ゆかりの演目】

 <鳥辺山心中
 旗本 菊池半九郎と祗園の遊女 お染が、東山麓の鳥辺山葬祭地で心中した事件を描いたもの

 <仮名手本忠臣蔵
 五段目は山崎街道、七段目は、祇園の一力茶屋、九段目は山科が舞台となっている

 <楼門五三桐
 都を一望できる南禅寺山門の楼上で、満開の桜の花見する石川五右衛門の「絶景かな、絶景かな」の台詞が著名

 <夕霧名残の正月
 伊左衛門役で初代 坂田藤十郎が生涯の当たり芸とした演目

【歌舞伎の主な用語】

 <大向う(おおむこう)>
 立見席のこと
 現在では、3階席や幕見席に陣取って舞台に声援を送ったり、掛け声をかける人のこと

 <女形(おんながた)>
 女性の役をつとめる俳優

 <時代物(じだいもの)>
 公家や武家の社会を題材にした歌舞伎
 最初に上演される

 <所作事(しょさごと)>
 舞踊あるいは舞踊劇のこと
 舞台の上に、足や裾のすべりのよい所作台という置き舞台を敷かれる
 時代物と世話物の間に上演される

 <スーパー歌舞伎(すーぱーかぶき)>
 市川猿之助が始めた伝統的な良さを生かしながら現代的な要素を取り入れた新しいスタイルの歌舞伎
 主に新橋演舞場で行われている

 <スッポン>
 花道の七三の位置にある四角い小さな切り込み
 上下できる仕掛けになっており、幽霊・妖怪・狐の化け物・忍者など、人間ではないものが登場・退場する

 <世話物(せわもの)>
 初演当時の町人社会の出来事や庶民の日常生活の事件を歌舞伎にしたもの
 時代物のあとに上演される

 <花道(はなみち)>
 舞台に向かって下手(しもて)(左側)にある客席をつらぬく廊下のような舞台

 <回り舞台(まわりぶたい)>
 舞台の中央に回転する円盤がおかれた仕掛け

 <屋号(やごう)>
 役者は名字を持てず、出身や芝居小屋の名前に由来して称されていた

 <和事(わごと)
 上方歌舞伎(かみがたかぶき)の特徴的な上方(かみがた)の演技・演出形式の一つ
 女性的な柔らかいしぐさやせりふ回しが特徴で、たおやかな男女の濃やかな人情の機微を描いたドラマ

 <勘亭流
 歌舞伎興行の看板、番付などに使われる書体


【京都検定 第1回3級】

37.伝統文化について、次のことは正しいかどうか?
(ウ)出雲阿国は、奈良の春日若宮で「ややこ踊り」を演じた女性芸能者である
(エ)南座で師走に行われる歌舞伎興行を「まねき」という

【京都検定 第2回3級】

【京都検定 第4回3級】

【京都検定 第5回3級】

【京都検定 第6回3級】

【京都検定 第10回3級】

【京都検定 第1回2級】

【京都検定 第3回2級】

【京都検定 第5回2級】

【京都検定 第6回2級】

【京都検定 第2回1級】

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【京都検定 第6回1級】


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