松風(まつかぜ)(Matsukaze)

松風(まつかぜ)

西本願寺の御用菓子

秋の茶菓子

 松風(まつかぜ)は、西本願寺の御用菓子とされる京菓子

 小麦粉を主体とする「和風カステラ」のようで、伸びるような歯ごたえがあるお菓子

【松風の歴史・経緯】


【松風】

 松風(まつかぜ)は、小麦粉を主体とする「和風カステラ」といい表わされるような京菓子

 ただし、カステラのように卵や油は入っていない

 粉っぽさがなく、グルテン(小麦などの胚乳から生成されるタンパク質の一種)の弾力を生かした引っ張ったら伸びるような
歯ごたえがあり、噛んでいるうちになめらかに変わっていく

 <亀屋陸奥>
 松風の発祥の老舗
 小麦粉に白味噌が加えられ、多少複雑な味になっている
 包装されているが、空気に触れていると、独特の強い歯ごたえに変わっていく

 <音羽屋老舗>
 1650年(皇紀2310)慶安3年創業の西本願寺の西北にある音羽屋老舗の松風
 小麦粉だけを使って焼かれた、もっともシンプルな松風
 薄茶色く、じっとりした上面に、けしの実が散らされている

 <味噌松風(みそまつかぜ)>
 小麦粉に味噌・砂糖を入れて、こねて焼いた干菓子
 表面に砂糖水をぬり、ケシ粒や胡麻(ごま)が散らしつけられている
 裏面には、こげ目がなく、「うら(浦)淋し」から「松風」と名付けられたといわれる

 <紫野味噌松風>
 大徳寺前にある江戸時代創業の松屋藤兵衛の味噌松風
 大徳寺納豆が入っている
 白胡麻と味噌の香りの高い風味に加えて、大徳寺納豆の香りと塩気が甘みを引き立てている
 引っ張ると伸びるような生地の強さに加えて、ふわっとした独特の柔らかさもある
 歌人 烏丸光広が「紫野味噌松風」と命名といわれる

 <福耳>
 紫野味噌松風を切るときにできるパンの耳のようなところ
 均整のとれた紫野味噌松風の風味と異なり、しょっぱい所や甘い部分が固まっていたりする
 バラバラな風味が人気

 <松屋常盤>
 承応年間(1652年〜1655年)の創業の松屋常盤の味噌松風
 小麦粉に西京味噌と砂糖を加えて練り、表面に黒胡麻を散らして焼きあげられている
 西京味噌の香ばしさと、味噌・黒ゴマによる抑えた甘さの柔らかい、茶人好みの風味
 大徳寺持住 江月和尚の考案といわれる

 <六条松風>
 亀屋良珍の松風
 小麦粉・水飴・白味噌をこねた生地の表面に芥子の実(けしのみ)と松の実が散らされ焼かれている
 表面は松の実で賑やかで、裏は寂しく、 「浦寂し」という松風の名前の由来通り
 後水尾天皇により「六条松風」と命名されたといわれる

【株式会社 亀屋陸奥】

 創業:1421年(皇紀2081)応永28年
 商号:株式会社 亀屋陸奥
 所在地:京都市下京区西中筋通七条上ル菱屋町(西本願寺東側)
 家業:西本願寺への御供物の調達

【松風の名前の由来】

 <顕如の歌>
 本願寺11世 顕如が、織田信長の弾圧を受けていたとき、亀屋陸奥の菓子を味わいながら、
「わすれては 波のおとかとおもうなり 枕に近き 庭の松風」と詠んだことで、「松風」と名付けられたといわれる


 <謡助「松風」>
 松風は、「和風カステラ」といい表わされ、表面はこげ茶色で、ケシ粒などが散らされているが、裏には焼き目などがなく
寂しいことから、謡助の「松風」の「浦寂し、鳴るは松風のみ」が名前の由来となったといわれる

【その他】

 <小説「燃えよ剣」>
 司馬遼太郎の小説「燃えよ剣」の中に登場する


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